2018/07/06 00:35
数ある夢の中のある夢を見ました。
森の中にいる・・・・何故だかは分からないけれど、例えば六甲山脈、人気はないけれど、まだ幹線道路に近い場所。ある予感がする・・・・父がピンチだ。
どうしよう、どうしよう、だって、ここは森の奥で移動手段がない、はっと気づくと、目の前にキーを差した原付自転車がある。千一夜物語ならば、「ヤァー アッラー」と叫ぶところ、とりあえずは魔法の馬にまたがる。ブルンブルンいっている・・・・たてがみが揺れ、鐙が轟き、気力、体力、ガソリン、胆力、すべ てが充実している。ないのは、運転免許証だけだ。
数ある角のなかのある角で、警察に停められる。ちょっと困るのですよね、ここは恋愛禁止ですよ!!恋愛というのは、厄介なものでね、カラスの羽よりも害 がなく、ウラン238よりも破壊力が抜群なのです、つまりね、恋愛違反というのは、交通違反よりもずっと罪が重いのですよ。いえ、僕はそういったつもりは ないのですが・・・・素直に警察署に連れていかれる。
小さな派出所、小さな窓があって、白い花、ちょうど銀葉アカシアを白くしたような無数の花が、小さな無数の花が、無数の風にのって、無数に舞っている。
免許証はありますか?と言われて、ある訳がない。身分を証明するものは?と聞かれて一曲歌ったけれども、そんなものでは身分は証明出来ないといわれる・・・・
困ったなぁ、歌の一曲も歌ったところで、僕が僕でないとするなら、いったい僕は、何者なんだ?
父がピンチなんですよね・・・・母は、死にました・・・・ああ、もう母は、いなくなっちゃったんですよね。ほら、白い花が、こぼれ落ちるのが見えるでしょ?あんなふうにね、ほら、父がピンチで、母はいなくなっちゃったんですよ。
ところが、警察官はいうのです。白い花?どこに?えっ?窓の外?無数?無数の風にのって?そんなものはありませんよ・・・・どこに?そんなものはありませんよ。ないですよ、そんなものは。
涙がとまらない。骨が泣いている。そんなことはないでしょう。こんなにこぼれ落ちている、世界を埋め尽くすくらい、見えないのですか?無限に無限に舞っている。 そして、父はピンチで、母は死んで、僕はここにいる。こんなに無限なものが、見えないのですか?あなたには、見えないのですか?
目が覚めました。いつもと同じ、退屈な朝。
才覚があれば、莫言のように美しく文章を書く力があれば、上の話は小説にしたいと思っています。が、それもまたやりたいことのひとつ、今夜の僕は、やりたいことに溢れている。
東京でライブをしようかと思います。
場所が、色々とあって、まだ決まっていません。まぁ、それはなんとかなるとしても、誰もが思うでしょう?お客さんはいるのか?
もうね、そんな次元は過ぎたのかもね。人間のお客さんは、そんなにいません。しかし、星が観ている、風が観ている、月が観ている、クモが観ている、ゴキ ブリやネズミが観ている。白い花、ちょうど銀葉アカシアを白くしたような無数の花が、僕を観ている。それが、歌。無数の歌。
そんな気がしてね・・・・楽しいことを、喜びの限り喜んでやろう。
8月4日(土)20時くらいから、東京都心のどこかで。
「吉俣耕二・E=」第13夜「夏の花'18」
美しい夏を。
詳しくは、また。